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2020.4.13

[変わる学び 第2部 どうなる?どうする?新学習指導要領]3 英語教科化(小学5、6年) 「専門外」教員戸惑い 中学へつなぐ授業模索

4月から導入される新学習指導要領では、小学5、6年生の英語が正式な教科となり、成績が付くようになる。だが、小学校教諭の多くが大学で専門的な英語の指導法を学んでおらず、子どもたちに教えることに難しさを感じている。
十日町市立馬場小教諭の小磯智子さん(40)もその一人。理科が専門で、小学校で英語を教えることになるとは思っていなかったという。各学校で英語教育のリーダー的な役割を担う「中核教員」の研修を受け、ノウハウは少しずつ身に付いてきたが、「もっとスキルアップが必要だ」と感じている。
2人の子どもを育てながら、朝早く起きて英語の教材を手作りし、授業に備える。中学校の英語教諭の夫と日常で英会話を使ってみるなど努力は惜しまない。
授業では「Any volunteers?(やってくれる人はいませんか)」「Good!(いいですね)」など、これまでも積極的に英語を使ってきた。外国語指導助手(ALT)の前では知っている英語を駆使し、一生懸命に会話する姿を児童に見てもらう。
「先生だって間違うことがある。だから間違っても大丈夫。英語でコミュニケーションする楽しさを伝えたい」

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グローバル化に対応するため、国は2011年度から小学5、6年生を対象に英語に親しむ「外国語活動」を必修化した。そして、4月から同学年は英語が教科化される。
5、6年生の教科書に出てくる単語は600語以上。「聞く」「話す」が中心だが、語句や表現を書き写したり、簡単な英語を読んだりする。
文部科学省が移行措置用の教材として作成した「We Can!」では、過去形や動名詞(動詞のing形)も登場する。しかし、慣れ親しんでもらうことが一番の目的で、「日本語と英語の語順や音声の違いに気付くことが重要で、文法は教えない」(県教委義務教育課)という。
ただ、教師からは戸惑いの声が上がる。県立教育センターが19年に小学校教諭約400人を対象に行ったアンケートでは、約55%が「自身の英語力に不安がある」と回答した。
英語が苦手な中越地方の30代教諭は「発音は自信がないので、ALTに頼るしかない」と打ち明ける。

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新指導要領では中学校の英語も変化する。21年度から授業が原則英語で行われるほか、学ぶ単語数も現行の1200語から1600~1800語に増え、コミュニケーションがより重視される。
そこで期待されているのが、教科化される小学英語と中学英語の連携だ。3月末に文科省が公表した中学校の教科書検定では、小学校で学んだ内容に「小」マークを付けるなど、小中の「接続」を重視する教科書が目立った。
県内の小学校教員らでつくるNPO法人「PENの会」理事長で、元小学校教諭の坂井邦晃さん(61)は「小学校で必要なのは『英語って楽しい』という気持ちを育て、中学校へつなげること」と語る。
4月から、いよいよ小学5、6年生で英語の教科化が始まる。馬場小教諭の小磯さんは「子どもたちがずっと英語を好きでいられるよう、頑張っていきたい」と意気込んでいる。

 

2020年4月7日

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