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2019.8.16

大学入学共通テスト英語民間検定 県立看護大一転見送りへ 「公平な評価損なう恐れ」

2020年度に始まる大学入学共通テストの英語で導入される民間検定試験について、活用を公表していた県立看護大(上越市)が活用しない方針に変更したことが9日、分かった。県内国公立大で活用見送りの動きは初めて。検定試験の開始が来年4月に迫る中、試験実施の態勢が十分に整っていないことなどから、「受験生に対して公平、公正な評価を損なう恐れがあると判断した」とする。

英語民間検定試験を巡っては7月、試験の一つに認定されていた「TOEIC」の運営団体が参加を取り下げた。試験の日程調整などが当初の想定より複雑と判明し、対応が困難になったという。また、学識者らは6月、居住地や経済状況で受験機会に格差が生じるなどとし、民間試験の利用中止と制度見直しを求める請願を国会に提出した。
看護大は昨年11月、県内外の他の国公立大の動きに合わせ、一般選抜に民間試験を活用すると公表した。方針変更の理由の一つとして同大は、現在も各検定の実施日程や会場など詳細な情報が明らかになっていないことを挙げる。
同大は「受験生や高校現場が不安を抱えている状況を看過し、“見切り発車”はできないと考えた。大学としても、責任を持って民間試験を活用するにはリスクがある」としている。全国で複数の国立大が活用しない方針を示していることも踏まえ、「総合的に判断した」としている。
TOEICの撤退では共通テストの実施主体である大学入試センターと、文部科学省の認識や制度設計の甘さも指摘されている。看護大は21年度以降については「状況を見極めながら、対応を検討する」とする。
新潟大など他の国公立大5校は現時点で英語民間検定試験を「活用する」とし、従来の方針に変更はない。

<大学入学共通テストの英語> 現行の大学入試センター試験に替わる「共通テスト」制度の柱の一つ。話す・書くなど4技能を測る目的で民間検定試験を導入し、マークシート方式のテストと併用する。受験生は「英検」など認定された7種類の検定から選ぶ。成績は語学力の国際標準規格「CEFR(セファール)」のレベルに置き換え、大学に提供される。共通テストは2021年1月に第1回を実施。各検定は20年4~12月、最大2回受けられる。24年度以降、共通テストの英語は民間試験に一本化される見通し。

 

2019年8月10日

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