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2019.8.6

いま専門学校は… ⑭ 進路選択の幅 絞り込んで意識高める

大学か専門学校か-。進学先の選択に悩む高校生に対して、よく、こんなアドバイスがなされます。「専門学校で学べるのは、特定の資格や職業に関する内容ばかり。将来、自分が進む道を決める際に、選択の幅が狭まってしまう」。その指導は間違いではないし、実際、多くの若者が大学で、視野や将来の可能性を広げています。
しかし、選択の幅を狭めることは、マイナスばかりでしょうか。数多くの専門学校生にインタビューしてきた私は、必ずしもそうだとは思いません。むしろ、学生が自らの将来を真剣に考え、主体的に進路を選び取る上では、いい環境だとも言えると考えています。
たとえば福岡県の高校を卒業した中村沙央梨さんは、スポーツトレーナーに憧れ、専門学校に進みました。一口にトレーナーと言っても、さまざまな分野と資格があります。実務現場でインターンシップを何度か経験。業界のプロたちと接する中で、「自分はどんなトレーナーを目指すのか、具体的になってきた」と語っています。
彼女は、その先も見据えています。「就職先の労働条件やキャリアの積み方、将来の独立などについて、具体的に考えたいです」
観光系の専門学校を2018年に卒業し、沖縄県のホテルで働く大城翔太さんは、プロのホテルマンを目指して学んだ経験が、キャリアへの自覚と自信を深めたようです。「一緒に働く大卒の人たちにも、負けていないなって思えます」
特定の分野を選び、思い切って進路選択の幅を絞ったことで、将来の生き方や働き方を真剣に考えざるを得なくなる。そこで見えてくるものは多いし、可能性を広げている学生は多いのです。そうしたプラス面が、一見「選択の幅を狭めてしまう」と思われがちな専門学校には、確かにあるのです。(文中人物は仮名)
植上一希(福岡大准教授)

2019年7月31日

 

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