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2019.7.23

いま専門学校は…⑫ 生活担当 見えない努力受け止め

学科を教える教員の他にも、専門学校には、多くの職員がいて学生たちの学びを支えています。福岡県にある福祉系の専門学校で、学生の生活支援を担当する椛島未希さんもその一人です。
彼女の一日は、学生の出欠確認から始まります。無断での遅刻や欠席があれば、電話で連絡。単なる寝坊なら、登校を促せば済みますが、何らかの事情を抱えていそうな場合は、個別の面談を設定し、話を聞くそうです。
一般的に、大学と比べて入学しやすい専門学校には、多様な学生がいます。学習・生活の基本的な習慣が身に付いていない。学習障害がある。高校時代までに不登校の経験がある。家計が苦しく、学費を稼ぐためアルバイトに追われている…。
そんな学生にとっては、毎朝登校すること自体に努力が必要です。「その上、学校や家庭、バイト先で何か問題が起きたりすると、もう抱えきれず、登校もままならなくなる」と椛島さん。彼らの実情に向き合い、丁寧に支援しようとする専門学校は、珍しくありません。椛島さんのような職員を配置したり、クラスを少人数にして担任制を設けたりしています。
それを「手厚すぎて、本人のためにならない」とか「甘やかせすぎだ」などと切り捨てるのは、簡単です。個々の学生に寄り添い、学びを支えることも決して容易ではありません。退学してしまう学生が少なくないのも、事実です。
それでも、遅刻や欠席を重要なサインの一つと捉え、学生が直面する困難に早期に対応し、支援を続けることで「見違えるほど変化する学生も多い」というのが椛島さんの実感です。
「彼らなりに頑張っていても、高校時代まではなかなか認めてもらえなかった。その見えにくい努力や成長を、しっかり見て受け止める。それが私たちの役割だと思います」(文中人物は仮名)

植上一希(福岡大准教授)

2019年7月17日

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